生き残るヤツの頭の働かせ方
発売日2010年5月17日
ISBN978-4-7762-0604-0
価格952円(税別)
アスコムからの内容紹介
弱者が人生の本当の勝負で勝つ方法● 桜井章一
-----------------------------------------
世の中がどうもおかしな方向に向かっているようだ。
私は、その最も大きな原因は「勝たなければならない」という強迫観念だと考える。「勝たないとたいへんなことになる」と思い、多くの人が必死になって勝とうともがいている。そして、どうしても勝てないとわかったときに、絶望感や閉塞感を覚えてしまう。
だが、「勝つ」とはどういうことなのか。「負ける」とはどういうことなのか。そもそも勝ち負けをつけるような戦いをする必要があるのか。それにはっきりとした答えを出して戦いに挑んでいる人がどのくらいいるのだろう。「勝つ」とは「会社で出世すること」「金持ちになること」「社会で認められること」......そんなふうに捉えている人がいかに多いことか。だが、そんなものは勝ちでもなんでもない。
こんな、誰かが勝手に決めた基準で勝ち負けを判断している限り、絶対に勝つことはできない。なぜなら、その誰かが自分に有利なように勝手に決めた土俵で戦うことになるからだ。権力者とか、権威者が作り上げた自分に都合のいいシステムの中では、どうあがいたって、一般人は圧倒的弱者なのだ。そんなところで勝てるわけがないし、「勝った」「負けた」と一喜一憂している様こそが、権力者や権威者の思うつぼなのだ。
では、われわれ圧倒的弱者はどうすればいいのか。簡単なことだ。勝ち負けの基準を、他人や社会に合わせるのではなく、自分自身の中とか自然の中などに置けばいい。
オリジナルとかオーダーメイドは、別に難しいことではない。どんな人にもその人なりの持ち味というものがある。例えば、「おろかさ」だって持ち味だ。それでもいいのだ。
世間の基準では「おろかさ」はよくないとされるのかもしれない。しかし、必ずしもそうではないのだ。そう考えられれば、オリジナルは誰にだって作れる
著者プロフィール
桜井章一(さくらい・しょういち)
東京下北沢に生まれる。大学時代に麻雀を始め、裏プロとしてデビュー。以来引退するまで20年間無敗、「雀鬼」の異名を取る。引退後は「雀鬼流麻雀道場牌の音(ぱいのおと)」を開き、麻雀を通して人としての道を後進に指導する「雀鬼会」を始める。
モデルになった映画、漫画は数知れず、著書も多数、講演会などでその「雀鬼流哲学」を語る機会も多い。また、麻雀界にとどまらず各界に多くの共鳴者やファンを持つ。雀鬼会の選手達には「会長」の呼び名で親しまれている。 著書に『人を見抜く技術』『負けない技術』(講談社新書)、『努力しない生き方』(集英社新書)、『雀鬼流。』(三五館)ほか多数がある。